Update cookies preferences

サステナビリティの実現に向けて

大きな転換点を迎える社会

 現代社会は、新たなステージに移行しつつあります。環境破壊、貧富の格差の拡大、国家間対立の激化など、人類全体の前に横たわる途方もなく大きな問題を解決し、地球と人類の営みを遠い未来まで持続的に紡いでいくことを目的に「SDGs」(Sustainable Development Goals)という世界共通の概念が生まれ、2015年に国連で採択されました。

 日本でも「持続可能な開発目標」と訳され、新聞やテレビでも頻繁に目にするようになりました。これまで政府や投資家、大企業を中心に使われていた言葉ですが、徐々に私たちの生活にも浸透し始めていると実感します。資本主義の発展とともに経済優先だった社会の指向は転換点を迎え、今や経済を発展させながら社会全体が持続できる構造を目指して動き始めています。

 SDGsが掲げる目標の達成は容易ではないでしょう。しかし、世界をより良い方向に導くための動きに経済発展のさらなる可能性が重なり、諸問題を解決に導くさまざまなイノベーションが今後生まれることでしょう。目標達成年である2030年を迎える頃には、われわれの社会は今までと大きく 異なっているかもしれません。

SDGsに向けた当社の方向性

 こうした社会の潮流と軌を一にするため、当社は2021年4月にサステナビリティ推進室を新設しました。2030年の目標年と、その先に広がる未来のためにわれわれが取り組むべき課題を認識し、社会課題の解決に取り組むのが目的です。具体的な課題の一つがカーボンニュートラル、即ちCO2の排出を実質的にゼロにすることです。CO2をはじめ、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出抑制は、SDGs以前から叫ばれてきました。

 陸上輸送、航空輸送など、さまざまな輸送モードが利用される中、当社では主力である内航船による海上輸送で排出するCO2の量が、陸上輸送由来のそれと比べて単位重量当たりで削減できることから、環境負荷の低い物流の推進に貢献してきました。

 しかし、モーダルシフト、つまり環境負荷の高い輸送モードから低いモードに切り替える代替的な動きから、これまで比較的環境にやさしいとされていた船舶が排出するCO2も含めた総量を大幅に削減する方向に舵が切られました。業界内では、LNGを燃料とする新しい船型の建造が増加しています。さらに、よりCO2排出量の少ない新燃料とそれに対応する船舶の研究開発が進められています。

 現在7隻の内航船を運航する当社も、経済合理性と環境負荷低減を両立させるべく、船隊整備計画を検討しています。

持続可能な社会づくりのために

 環境問題の解決だけがSDGsの目的ではありません。当社で働く社員がやりがいを持って業務に注力し、充実した生活を送れるようにすることも企業の義務であり、SDGsが目指す世界の実現に繋がります。また、これまで行ってきたCSR活動も継続し、企業としての責任を全うしていくことは言うまでもありません。

 より良い社会の構築に貢献し、ステークホルダーの皆さまにとってなくてはならない存在であるために、わたしたちはこれからも努力していきます。

株式会社フジトランス コーポレーション 代表取締役社長 系井 辰夫